みかんの白い筋。あなたはとりますか? とりませんか?
マイナビ学生の窓口によると、白い筋を「とる」と答えた大学生は28.7%。
「とらない」と答えた人は71.3%という結果になりました。
(livedoorニュース:みかんの白い筋は取る?大学生の71.3%が取らない)
この白い部分、通称「アルベド」には意外と健康に良い成分が含まれています。
食物繊維で消化をサポートしたり、フラボノイドやビタミンCなどの抗酸化成分で免疫力を高めたりする効果があります。
食感や風味が気になる方もいるかもしれませんが、これらの成分を考慮すると、白い筋も積極的に食べる価値があるのです。
多種多様な栄養素
みかんの白い筋に含まれる成分が持つ予防効果や健康改善効果は数多く、それらは非常に重要な役割を果たしています。
ビタミンAからクリプトキサンチンまで
みかんの白い筋にはビタミンAやクリプトキサンチンなど、多種多様な栄養素が含まれています。
ビタミンAは免疫機能の強化や視力の維持に貢献し、クリプトキサンチンは強力な抗酸化作用を持ち、がん予防や老化防止に役立ちます。
これらは熱に弱い栄養素なので、加熱処理せずに食べることで最大限に栄養価を引き出すことが可能です。
ビタミンCと食物繊維
実は、みかんの白い筋部分だけでなく、その薄皮にも栄養がたっぷり含まれています。
特に、薄皮の部分には白い筋の数倍の食物繊維が含まれていて、腸内環境の改善に効果的です。
また、ビタミンCも豊富で、抗酸化作用により身体の老化防止に役立ちます。
一般的に薄皮は苦いと感じることが多いですが、その苦味が抗酸化作用をもたらすフラボノイドを多く含んでいる証拠なのです。
これらの健康効果を存分に活用しましょう。
ヘスペリジン豊富
みかんの白い筋には、ヘスペリジンという成分が豊富に含まれています。
ヘスペリジンはフラボノイドの一種で、抗酸化作用や抗炎症作用を持ち、免疫力を強化する効果が期待できます。
また、ヘスペリジンには心臓病や脳血管病を引き起こすリスクが高い動脈硬化の予防効果があり、これが白い筋の大きな健康効果の一つとされています。
糖質の働き
白い筋には糖質が含まれていますが、これらの糖質はエネルギー源となり、私たちの日常活動をサポートします。
特に、果物から得られる自然な糖質は体内でゆっくりとエネルギーに変換され、持続的なエネルギー供給に役立ちます。
白い筋の美味しい食べ方と活用方法
美味しく摂取
白い筋が苦手な方も、上手に料理することでその風味を楽しむことができます。
例えば、みかんの白い筋を細かく刻み、ドレッシングやマリネに加えると、風味が広がります。
また、砂糖と一緒に煮込んでみかんのピールを作るのもgood。
このピールはお菓子作りに活用できますし、そのまま食べても美味しいです。
このようにして料理に取り入れることで、白い筋が持つ栄養素を無駄なく摂取することができます。
白い筋と果肉を一緒に
白い筋を最大限に活用するためには、果肉と一緒に食べるのがおすすめです。
みかんの甘さが白い筋の苦みを和らげ、味のバランスが取れます。
また、サラダに振りかけたり、ジュースに混ぜても良いでしょう。
みかんの風味と栄養をダブルで楽しめます。
白い筋の乾燥方法とその活用術
みかんの白い筋を乾燥させると、保存性が向上し、いつでも手軽に栄養を摂取できます。
乾燥させるには、天日乾燥させるか、オーブンや電子レンジを利用します。
乾燥させた白い筋はそのままでも美味しく、またスープや紅茶の素材としても活用できます。
さらに、ミキサーにかけてパウダー状にすれば、料理に散らすだけで簡単に栄養を補給できます。
みかんの白い筋を残す国、取る国
世界の食文化
世界各地の食文化を見てみると、みかんの白い筋を食べる習慣がある国とそうでない国があります。
特にアジア諸国では、果物全体を食用にするという考え方が根強く、日本をはじめとする多くの国で白い筋も一緒に食べる習慣があります。
これは、「無駄なく食べる」ことを重視する文化的背景が影響していると考えられます。
温州みかんの白い筋、世界はどう考える?
温州みかんの白い筋に対する認識は国や地域によって大きく異なります。
温州みかんの原産地である中国では、白い筋は果実の一部として食べられ、その栄養価も高く評価されています。
一方、欧米では一般的にみかんの白い筋は取り除く傾向にありますが、最近では健康志向の高まりから白い筋の栄養価が見直されつつあります。
世界中の多くの国々が食物繊維の重要性を認識しており、その一環としてみかんの白い筋の摂取に注目が集まっています。
特に健康志向が高い北欧諸国では、白い筋を含む全ての部分を有効に使うための新たな食事法が提案されています。
白い筋取り派に聞く
取る理由
多くの人が白い筋を取る理由は一つ、それは「食感」です。
白い筋があると柔らかな果肉とのコントラストで食感が気になるという人が多いのです。
しかし、白い筋を取った後の変化に驚く人もいます。
その中には「みかんが早く傷んでしまう」「風味が落ちる」と感じる人もいて、その結果として白い筋を残すようになったという声も聞かれます。
栄養素を失う?
「白い筋を取ることで栄養素を失う」という事実を知ったとき、後悔する人は少なくありません。
また、「ビタミンCやヘスペリジンを多く含む白い筋を無意識に取り除いていたことに後悔」という声もあります。
温州みかんの愛好家でも、白い筋を取る人はいます。
その理由は「風味が際立つから」という意見が多いです。
白い筋を取ることで果肉の甘さが直接感じられ、その風味を楽しむためだと述べています。
しかし、その一方で「白い筋の栄養価を知ってからは、少し考え直した」という声もあり、白い筋を取るか取らないかは一概に決められないことが伺えます。
みかんの白い筋を楽しむためのレシピ提案
みかんジャム
白い筋を活かしたレシピといえば、"みかんジャム"がおすすめです。
果肉と白い筋を一緒に煮詰めることで、甘さだけでなく、フレーバーも一層引き立ちます。
白い筋の特性を活かし、繊維質が豊富なジャムになるため、一日分の食物繊維を補うことも可能です。
また、ビタミンCも豊富に摂取できるので、美容と健康にも優れたレシピです。
みかんのシロップ漬け
健康を考えたレシピとして"みかんのシロップ漬け"があります。
このレシピは、みかんの果肉と白い筋、そして砂糖を混ぜ合わせ、時間をかけてゆっくりと煮込むだけ。
白い筋から溶け出すヘスペリジンやビタミンがシロップに混ざり、一つひとつの果肉にまんべんなく行き渡ります。
その結果、毎日の栄養補給にも最適な健康食となるのです。
みかん茶
白い筋は乾燥させて保存することも可能です。
白い筋を細かく刻み、天日で干すだけで、乾燥みかん皮が作れます。
そのまま茶葉と一緒に煮出すと、体を温める美味しい"みかん茶"が楽しめます。
また、乾燥させたみかん皮は煮物や和え物のアクセントとしても使え、料理の幅を広げます。
この方法なら、みかんを一年中、新鮮な状態で楽しむことができます。
【番外編】みかんの白い筋を上手にとる方法
皮の剥き方を工夫する
みかんの皮は、ヘタのない果頂部からむくという方が多いと思いますが、白い筋を残したくないのであれば、逆側のヘタの部分から剥くと◎です。
みかんの実に指を沿わせるイメージで、白い筋ごとはぎとるように剥きます。
熱湯で湯煎する
外皮をむかずに3分ほど沸騰する前(90℃前後)のお湯に浸します。
氷水にみかんを移して冷まします。
外皮を剥くと白い筋の無い綺麗なみかんが現れます
この方法は、白い筋だけでなく、みかんの皮の苦味や渋みも取れる効果があります。
また、白い筋を完全に取る必要がない場合は、以下の方法でも取り除くことができます。
ヘタの部分から皮をむき、白い筋を避けて実を剥く。
皮をむいた後に、白い筋をピックなどで取り除く。
白い部分を溶かす
【熱湯で茹でる】
みかんを熱湯で茹でると、維管束に含まれるペクチンが加水分解されて、溶けやすくなります。
方法は、みかんを茹でる前にヘタを取って、皮をむきます。その後、鍋にみかんを入れ、水を張って火にかけます。沸騰したら、弱火にして10分ほど茹でます。茹で上がったら、冷水に取って冷まします。
【クエン酸で漬ける】
クエン酸には、ペクチンを分解する働きがあります。
方法は、みかんをクエン酸水に漬け込みます。クエン酸水は、水1リットルに対してクエン酸小さじ1杯を混ぜたものを用意します。みかんをクエン酸水に漬け込み、1時間ほど置きます。その後、水で洗い流します。
【酢で漬ける】
酢にも、ペクチンを分解する働きがあります。
方法は、みかんを酢水に漬け込みます。酢水は、水1リットルに対して酢大さじ1杯を混ぜたものを用意します。みかんを酢水に漬け込み、1時間ほど置きます。その後、水で洗い流します。
白い筋は、みかんの成長に欠かせない大切な役割を担っていますが、苦手な方や見た目が気になる方は、上記の方法を試してみてはいかがでしょうか。
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